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こい(@gyaradus)のブログ

【ポール・スローン】“ウミガメのスープ”のベスト10問を紹介!

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 SNSをやっていておどろいたことなんだが、いわゆる「ウミガメのスープ」の遊び方を知っていても、水平思考パズル(LTP)ブームの火つけ役であるポール・スローンとデス・マクヘールの著書を知らない、というひとはそれなりにいるらしい。ここ十数年でウミガメのスープ関連の著書やウェブサイトは増えたし、SNSや動画サイトで目に触れる機会も多くなっているから、とうぜんといえばとうぜんのことかもしれない。
 わたしは両氏による『ポール・スローンウミガメのスープ』のシリーズでLTPの知識をインプットしていったから、自分の中での「LTPの理想形」も、これらの著書によって形作られている。
 わたしが、すぐれたLTPに含まれていると考える要素は以下の3つだ。

①どうしても答えを知りたくなるような魅力的な謎であること
②解答にたどりつくのに多面的な考えを要するものであること
③たんなるゲームでは終わらないなにかしらのテーマを含んでいること

 このような面から見て、今回は、翻訳されているポール・スローンとデス・マクヘールの著書の中から、とくにわたしがおもしろいと考えているLTPを10問紹介しよう。

1. 「ウミガメのスープ」(難易度:★★★★)
 男がレストランに入り、メニューから「ウミガメのスープ」を頼んだ。それを一口食べた彼はレストランを飛び出し、持っていた拳銃で自殺してしまった。
 なぜだろう?
(『ポール・スローンウミガメのスープ』より)

2. 「マンホールのふた」(難易度:★★★☆)
 市議会は最近、すべてのマンホールのふたを四角形から丸形に変更することを決定した。
 市議会というのはよくくだらない決定をするが、今回ばかりはきわめて正しい決定がなされたようである。
 さて、マンホールのふたを丸くすることに、どんなメリットがあるのだろう?
(『ポール・スローンウミガメのスープ』より)

3. 「地下室の扉」(難易度:★★★★)
 小さな女の子が両親に、決して地下室の扉を開けてはいけない、開けたら見てはいけないものを目にすることになる、と注意されていた。
 しかし、ある日、両親が出かけている間に女の子は地下室の扉を開けてしまった。
 女の子が見てはいけなかったものとは、いったいなんだろう?
(『ポール・スローンウミガメのスープ』より)

4. 「狂牛病の活用法」(難易度:★★★☆)
 1996年、イギリス政府はBSE(狂牛病)の恐れを軽減するため、何千頭という健康な牛を処分せざるをえなくなった。この問題に対し、カンボジア政府がある解決案を出した。どんな提案だったか?
(『ポール・スローンの腕を送る男』より)

5. 「庭に埋めた銃」(難易度:★★★★)
 男が妻に、「庭に銃を埋めてある」と嘘の情報を伝えた。なぜそんなことを?
(『ポール・スローンの腕を送る男』より)

6. 「消えた傷口」(難易度:★★★★)
 ジャガイモの皮をむこうとして指を切ってしまった男。傷口を洗おうと、水の中に手を突っ込んだ。30秒後、手を水から抜いてみると、傷口はきれいさっぱり消えていた。なぜこんなことが?
(『ポール・スローンの札束を焼く強盗』より)

7. 「折れたマッチ」(難易度:★★★★)
 男が野原で死んでいた。折れたマッチを手にしていた。いったい何が起こったのだろう?
(『ポール・スローンの札束を焼く強盗』より)

8. 「森の中の死体」(難易度:★★★★)
 森の奥深くで、海水パンツとシュノーケル、ゴーグルをつけた男の死体が発見された。近隣の湖まで13キロ、海までは160キロも離れている。男はどうやってここに来たのか?
(『ポール・スローンの札束を焼く強盗』より)


9. 「渓谷に架ける橋」(難易度:★★★☆)
 深く幅の広い渓谷に吊り橋を架けることになった。渓谷の下を流れる川は流れが激しく、ボードで渡るのは無理だった。では、吊り橋を支える重いケーブルを、どうやって渓谷の両側に渡したのだろうか?
(『ポール・スローンウミガメのスープ④』より)

10. 「78ページ」(難易度:★★★☆)
 ある女性が地元の図書館に毎週出かけていく。おもしろそうな本を見つけると、すぐさま78ページを見て、借りるかどうか決めている。どうして?
(『ポール・スローンウミガメのスープ④』より)


 どれも非常におもしろいLTPなので、気に入った問題があったら、ぜひ書籍を購入して挑戦していただきたい。ほかのだれかに主題者になってもらうのも大いによし。シリーズ全4冊でLTPの数は254問にも及ぶから、すぐに尽きることはないだろう。
 また、これらのLTPを題材にした一人用ゲームも販売されている。
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 こちらが投げかけることができる質問の種類に制限があるなど、じっさいのLTPと比べればさすがに自由度では落ちるものの、LTPというテーマを利用したゲームとしては申し分ない出来となっている。もしニンテンドーDSのソフトを遊べる環境にあるのならば、ミステリアスなBGMと影絵チックなイラストに彩られた『謎の物語』の世界観を存分にたのしんでいただきたい。ただし、ゲームに収録されているLTPは上記の4冊におさめられるものとまったく同じなので、もしプレイするつもりなら注意が必要だ。