鍋の中にはカルプフェン

こい(@gyaradus)のブログ

フランス文学

【ロブ=グリエ】『嫉妬』──町の読書会がつまらなくなるのは「自分語り」のせいなのか?

読書会に関するポストが話題になっている。「町の読書会に参加したら、参加者が本をダシに自分語りしてばかりで、テキスト理解を目指していなかった」というものだ。 ポスト主は「大学院同士でやるものとはちがうので当惑した。反省した」なんていっているが…

【ベルクソン】『笑い』──大喜利タグから感じる空虚さ

江戸川乱歩賞の応募作品が「ふざけたペンネームだから」という理由で減点された、という話がSNSで話題になっている。そんなんで減点すんなよ……と思って調べてみたら、ほんとうにダサい名前だった。こんな股間に甲殻類がくっついたような作者名では、どんな大…

【モーパッサン】『脂肪のかたまり』──鬱な話は鬱な気分をたのしむためだけのものか?

「言葉フェチ」だの「読書中毒」だのと自称しているブロガーが叩かれている。《鬱漫画ランキング》なるものを発表して、その推薦文に「大嫌い」だの「焼却処分にしろ」だの嫌悪感を表した文章を添えたことで、反感を買っているようだ。 ツイッターでバズる推…

【サヴァラン】『美味礼賛』──18世紀のフランスでもトンデモ健康法で死者が出てた

18世紀のフランスですでにダイエットはブームになっていたようで、ブリア・サヴァランの『美味礼賛』には、「毎朝酢を一杯ずつ飲む」というとんでもない健康法を実践する美少女が登場する。美味礼讃 (上) (岩波文庫 赤 524-1)作者:ブリア=サバラン岩波書店Am…