鍋の中にはカルプフェン

こい(@gyaradus)のブログ

【チャンドラー】『ロング・グッドバイ』──こちらが病んでるときはだれも声なんてかけてくれない

ここ最近、精神が疲弊しきってしまって、気晴らしにポケモンのランクマッチをやるくらいしかできていない。いちおう目標の3桁に到達したが、それでなにかが変わったというわけでもなく、周囲の人間たちの無関心ぶりが確認できただけだった。 ときどきSNS上で…

【シェークスピア】『マクベス』──マクベスにポケモンバトルをやらせたらクソ雑魚!?

ポケモン対戦というのは基本的にクソゲーであり、あちらのヘイラッシャは地割れを3連続で当て、ウルガモスは神速されたら必ず火傷させてくるのに対し、こちらの電磁波で麻痺ったピンクハゲ(ハピナス)は悪の波動も食らって64%でしか動けないくせに平然と地球…

【ドストエフスキー】『罪と罰』──「ファッションキチガイ」という言葉が嫌い

問題行動を起こす人間にたいして「ファッションキチガイ」ということばが使われることがある。「ほんとうはふつうの人間なのに、わざとおかしなことをして気を引こうとしている!」くらいのニュアンスで使われているようだが、わたしはこのことばが嫌いであ…

【アシモフ】『黒後家蜘蛛の会2』──2023年の抱負はブログ記事を短く書くことだ!

2022年は気合い入れてブログ書こうとしたら逆になんだかめんどくさくなってしまい、最終的につじつま合わせのため雑記事を連発するという残念な結果に終わってしまいました。2023年は無理せず短めな記事も書いていくことでこうした事態を避けたいと思います…

【クイーン】『ギリシャ棺の秘密』──2022年12月までに読んだ本からベスト20を発表!

昨日投稿した10月~11月分の読書録の記事を読めばわかるとおり、12月はポケモン漬けとなっており、5冊ピックアップできるほど本を読んでいません。しかし12月といえば、その年の総決算ともいえる月。そこで、今回は2022年に読んだ本からベスト20を選び、紹…

【平安文学】『源氏物語』──2022年11月に読んだ本について

ついさっき10月分の読書を振り返ったばかりだが、いまからまたしても瞬足巧打(とは??)で11月分の読書を振り返っていく。 1.『エジプト十字架の秘密』(エラリー・クイーン) エジプト十字架の秘密 (角川文庫) 作者:エラリー・クイーン KADOKAWA Amazon…

【平安文学】『大鏡』──2022年10月に読んだ本について

いつもブログを読んでくださっている皆さまへ ポケットモンスター スカーレット -Switch 任天堂 Amazon とつぜんですが、私はいま自分に失望しています。本来ならば年末に10月~12月までの読書記録を一気に更新する予定でしたが、『ポケットモンスター スカ…

【平安文学】『紫式部日記』──「夢は自分の手で掴みとる」とかいう人間のつまらなさ

かく、人に異ならむと思ひ好める人は、かならず見劣りし、行く末うたてのみ侍るは。(紫式部『紫式部日記』) 紫式部日記 現代語訳付き (角川ソフィア文庫) 作者:紫式部 KADOKAWA Amazon 大学時代の後輩が、小説家をやっている。学生時代に、かれが書いた作品…

【平安文学】『枕草子』「二六〇 御前にて人々とも」──コロナから生還して見る景色

私を苦しめていたコロナもついに去り、10日間ぶりに外出することにした。 高校数学の学参を片手に、舗装工事中の街路や、刈り取られた草木を眺めながら、近辺を歩く。曇りということもあって、空はたいした景色ではなかったが、それでもひさしぶりの自然風景…

【アシモフ】『夜来たる』──2022年9月に読んだ本について

9月に読んだ本からとくに気になった5作品の紹介。 1.『夜来たる』(アイザック・アシモフ) 夜来たる 作者:アイザック アシモフ 早川書房 Amazon ミス研《リーズニング・クラブ》の9月の課題本。アシモフのアイデアメーカーぶりを存分に堪能できる短編集…

【平安文学】『讃岐典待日記』──コロナ食らって気分は堀河天皇

新型コロナウイルスについて、先週(10月31日~11月6日)の週間感染者数で日本は世界1位だったらしい。どうしてまあ、世の中、こんなに感染するひとが多いのか不思議である。マスクをつけ、人混みを避け、会話は距離をとって行う。食事はひとりでする。これだ…

【安部公房】『第四間氷期』──2022年8月に読んだ本について

8月に読んだ本からとくに気になった5作品の紹介をしていく。10月31日になにをいっているんだという話だが、なんかこう、腰を据えて書こうとすると作業をはじめるのが億劫になるから、ここまで怠ってしまった。ということで、今回はとにかく更新することを…

【平安文学】『更級日記』──物語に飢えている状態が恋しい?

更級日記 現代語訳付き (角川ソフィア文庫) KADOKAWA Amazon はしるはしる、わづかに見つつ、心も得ず心もとなく思ふ源氏を、一の巻よりして、人も交じらず、几帳の内にうち伏して、引き出でつつ見る心地、后の位も何にかはせむ。(菅原孝標女『更級日記』) …

【笛吹太郎】『コージーボーイズ、あるいは消えた居酒屋の謎』――2022年7月に読んだ本について

7月に読んだ本からとくに気になった5作品の紹介。 1.『黒後家蜘蛛の会1』(アイザック・アシモフ)黒後家蜘蛛の会1【新版】 (創元推理文庫)作者:アイザック・アシモフ東京創元社Amazon ミス研《リーズニング・クラブ》の7月の課題本。もともと気に入って…

【カクヨム】『死人とサーカス』──[感想①]暑くて虚無なんだわ

ツイッターのFFであるカワカミさんが、『死人とサーカス』という本格ミステリをカクヨムで連載している。死人とサーカス - 閉演後のモノローグ - カクヨム https://t.co/qn5sLrI4lX— こい (@Gyaradus) 2022年8月26日 現在、第18話目で、密室トリックの議論が…

【クリスティー】『謎のクィン氏』――2022年6月に読んだ本について

6月にミステリ短編『モノクローム・ドロップ』の制作を行った。そのうえで参考にした5作品の紹介を行う。 1.『謎のクィン氏』(アガサ・クリスティー)謎のクィン氏 (クリスティー文庫)作者:アガサ・クリスティー,嵯峨 静江早川書房Amazon ミス研《リーズニ…

【北村薫】『秋の花』――2022年5月に読んだ本について

5月に読んだ本からとくに気になった5作品の紹介。スティーヴン・キングをはじめ、「小説を書きたかったらとにかく小説を読むことだ」という作家は多いんだが、読んでたら書いているものについて自信をなくしたり、修正を加えたくなったりするのはあるある。…

【ゴーゴリ】『外套・鼻』──2022年4月に読んだ本について

4月に読んだ本からとくに気になった5作品の紹介。 1.『ナイルに死す』(アガサ・クリスティー) ナイルに死す〔新訳版〕 エルキュール・ポアロ (クリスティー文庫) 作者:アガサ クリスティー 早川書房 Amazon ミス研《リーズニング・クラブ》の4月の課題…

【ゴーゴリ】『肖像画』──「自分が描きたい世界」を“見透す”ことの価値

前々回の記事ではじめて書いたホラー小説『ゴールデン・インク』を紹介した。こういうのはだいたい「予想以上に読まれていて恐縮しています……」とかいうのがお約束なのだが、わたしの作品の閲覧数は、なんと2PVであった。しかもその2PV分は最初の1話目にしか…

【マンガ】『メジャー 68巻』――マリーンズの佐々木朗希は164キロ13奪三振の完全試合なのにおれはなにをやっているんだ?

自分の中にあった渦巻く熱気のようなものが、最近は弱くなってきたのを感じる。読書も勉強もしないで、スマホでマスターデュエルばかりをするようになった。すごくおもしろく、駆け引きに熱中できるが、のめりこむ原理自体はギャンブルとあまり変わらず、勝…

【S・キング】『ミスト 短編傑作選』――2022年3月に読んだ本について

3月にミス研(リーズニング・クラブ)での活動として、人生初となるホラー短編の執筆を行った。初めて書いた短編ホラー小説ですゴールデン・インク - カクヨム https://t.co/MMcljduxDV— こい (@Gyaradus) 2022年4月3日 今回は、作品制作においてとくに影響…

【ミステリー】『モルグ街の殺人』他──新入生にオススメの推理小説40冊

1.『モルグ街の殺人』(エドガー・アラン・ポー) 最初の名探偵デュパン。現実にいそうな名探偵は、推理小説というジャンルがなかった時代に現れたこの男だけ!? ニューヨークでじっさいに起きた殺人事件にデュパンが挑む「マリー・ロジェの謎」、歴史あ…

【ゴールディング】『蠅の王』――2022年2月に読んだ本について

2月に読んだ本からとくに気になった5作品の紹介。 1. 『呪われた町』(スティーヴン・キング)呪われた町 上 (文春文庫)作者:スティーヴン・キング文藝春秋Amazon呪われた町 下 (文春文庫)作者:スティーヴン・キング文藝春秋Amazon ミス研(リーズニング・…

【フォークナー】『響きと怒り』――2022年1月に読んだ本について

いちおう本を紹介するブログのつもりで書いているので、活動記録も兼ねて2022年1月中に読んだ本から5冊について書き記す。 1. 『ミザリー』(スティーヴン・キング) ミザリー (文春文庫) 作者:スティーヴン・キング 文藝春秋 Amazon ミス研(リーズニング・…

【イタリア文学】『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』――「2022年の抱負」はどんどん発信してしまえ

2022年になった。どこのブログも新年には「今年の抱負」を発表するのが常のようで、それに倣ってわたしもここに「2022年の抱負」を公開する。 1.Twitterをやめる 新年早々、不穏な抱負である。このブログを読んでいるひとのほとんどはTwitter経由だろうか…

【チェスタートン】『木曜日だった男』──1月3日の新幹線に乗ってはいけないという教訓

年末年始というやつは、体力の浪費以外の何ものでもない。中でも最低最悪なのが、新幹線での移動である。 この国の人間はとてつもなく頭が悪いようで、どいつもこいつも正月休みからいきなり1月4日に仕事を再開するという愚行をとる。新幹線のホームはわらわ…

【プリマジ】第6話 プリマジの世界観なら萌黄えもは2日でやめていた!?

仲間たちと一緒にワチャワチャするれもんの画をみて「これがれもんちゃん!?」となるまつりんをみながら、「やばい。おもしろすぎるぞこの番組」となった第6話です。 第6話 闇プリマジスタ!?れもん現る! Amazon 【1.今回のみるきちゃんの活躍】 まつり…

【プラトン】『ゴルギアス』『プロタゴラス』――不正がバレないよりは冤罪になったほうがいい!?

第二のタイプはソフィスト、詭弁家だ。「~らしさ」を求め、他人の目に哲学者らしく映ることに幸福をもとめる。かれらはこれを真剣に研究している。 (アルトゥル・ショーペンハウアー『自分の頭で考える』鈴木芳子訳) 読書について (光文社古典新訳文庫) …

【プリマジ】第5話 狂気のベクター 魔境サルガッソの闘い!

みてみて!かわいい×2みるきだお(は~と) Amazon みるきの初プリマジ回です。かなり話が動いた感ある第4話に対し、今回は撮影現場で写真撮ってるだけで終わるという攻めた回でしたが、めちゃくちゃおもしろかったです。脚本の広田光毅は『遊☆戯☆王ZEXAL』…

【プリマジ】第4話 ひな先はまつみゃむが解散してもそれはそれでオッケーだった説

コンビ解散!?マジ早すぎだよ~ Amazon プリマジ第4話です。みゃむ助がまつりんを裏切ったかと思いましたが、なんやかんやで仲直りする回でした。前々から「出会って1週間くらいなのに仲良すぎだろ!」と思ってましたが、もはや「出会って1週間くらいで愛…